トレーニングの基礎知識・ノウハウ
B-ST MAGAZINE編集部
筋肥大を最大限にするための各部位の頻度は週2?週3?効果的なのはどっち?
皆さんこんにちは。
B-STプロトレーナーの田中です。
現在、ジェクサー新宿で活動しております。
いきなりですが、皆さんは週に何回トレーニングをしたら方が効果的に筋肉が成長するのだろうか。なんて考えたことはないですか!?
この疑問は、フィットネス業界で熱心に議論されているトピックの1つはトレーニング頻度です。
今回は、「筋肥大を最大限にするためには」というところをみていきます。
具体的には、1週間あたりの各筋肉部位のトレーニング頻度です。多くの人は筋肉1部位に対して週1回のトレーニング頻度が最も良いと主張しますが、他の人はより高い頻度でトレーニングする事を支持し、それが筋肥大を最大化する点で優れていると考えられています。
筋肉1部位あたり週に何回トレーニングするのが最適なのか??
それを理解するためには、研究を見ていく必要があります。
トレーニングの頻度についての調査研究
2016年、ニューヨーク州立大学のBrad Schoenfeld氏は、筋肥大の効果と週のトレーニング頻度についてのメタアナリシスを報告しました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/27102172/
※メタアナリシス(meta-analysis)とは、複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること、またはそのための手法や統計解析のことである。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/メタアナリシス
7つの異なる研究を集め、各筋肉部位を1週間に1回トレーニングしたものと1週間あたり2回または3回と高い頻度でトレーニングしたものと比較した。研究者は、異なるトレーニング頻度が筋肥大に及ぼす影響を分析した。
結果はすべての研究において週2、3回の頻度でトレーニングする方が効果が高いという結果になった。
そして、この分析に含まれているすべての研究において、総負荷量(ボリューム)、トレーニング時間、トレーニング中のインターバルが同等であるため、トレーニング頻度の違いが筋肉の成長を引き起こした可能性が高いです。
※総負荷量(ボリューム)=重さ×挙上回数
したがって、筋肉の成長を最大にするためにはほとんどの方が少なくとも週に2回各部位をトレーニングするべきであると言える。週に3回各部位をトレーニングするかどうかは、週2回のプロトコルよりも優れているかどうかは今のところ不明である。
週1回<週2回≦(?)週3回
頻度の違いが筋肥大にどのように反応するか直接的に調査した最初の研究であり、研究者はトレーニングボリュームが同じであれば、高頻度で全身トレーニングを行う方が筋肥大に優れた潜在的効果があることを示唆していると結論付けています。
ただ注意しなければいけない事は、2回とも高いボリュームでずっとトレーニングするという訳ではなくて、頻度を高くする場合は、トレーニングの強度、ボリュームをきちんと設定して、プログラムを進める事が重要であると私は思います。
特に初めて週1回から2回に頻度を上げる場合はいきなりトータルボリュームを増やさず週1回の時とボリュームを揃える事をおすすめします。
それと、頻度を変えると不慣れによる新たな刺激で筋肉の順応が高まるという研究論文がが存在することから週に2回トレーニングし続ける事が絶対であるとは言い切れません。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/29942690/
少ない頻度でトレーニングしていても順調に筋肥大しているのであれば、頻度を変える必要はないかなと思います。ただ、あなたがもしプラトーに達しているのであれば頻度を増やす事を検討してみて下さい。
中枢神経系の疲労によるオーバートレーニングに気をつけながら、自分の身体の反応を見て頻度、強度、ボリュームを変えながら年間スケジュールを立ててトレーニングをしていくことをオススメします。
強度、疲労管理やプログラムを考える際にRPEスケールというものが役に立ちます。
なので、次回はRPEスケールについて解説したいと思います。